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【マレーシアの言語】
日本では日本語が話せれば特に不自由はしないと思います。母国語はなんですか?と聞かれれば日本語ですとすぐに答えることが出来ますが、マレーシアはマレー系、中国系、インド系、先住民族等で構成される多民族なので言語事情も複雑です。
多民族国家だけに、ほとんどの方が2ヶ国語以上話せるのはないでしょうか。基本は各民族の母語ですが、各民族の共通語として英語を使うことも多く、英語レベルは非常に高いと思います。中国系に限っていえば、北京語、広東語など、さらに細かく分かれます。
■マレー系
マレーシアの母国語はマレー語です。マレー語はマレーシアやインドネシアで広く使われている言語です。マレーシアの標識や案内図などは全てマレー語で書かれています。政府はマレー系優遇政策をとっており、政府機関などの公務員的仕事はほとんどがマレー系の方が行っております。
■中国系
街の看板なとでは漢字をよく目にします。商売に長けているといわれる中国系は自分で起業する方が多く、経済的にも裕福とされております。大学進学に関してもマレー系が優遇されている面があり、優秀な学生は、海外志向が強く、ヨーロッパやアメリカ、日本などに留学する人が多いようです。卒業後もマレーシアには帰国しない人も多く、これはマレーシア国家にとってはマイナスなことでなないかと思います。
■インド系
割合的には1割り弱と少数です。インド系には医者と弁護士が多いといっておりました。ただ自分が街で見かけるインド系の方々には、ボロボロの靴を履いていたり、駐車場の前で洗車をしながら日銭を稼いでいるような、非常に貧しそうな部分も見られました。本国のように貧富の差は大きいのでしょうか。 |
右手前がおばあちゃんです。
春節のにはおばあちゃんを頂点にした一族が集まってにぎやかになります。
ひ孫まで合わせるとすごい人数になりそうです。写真に写っているのはほんの一部です。 |
妻の祖母はマレーシア移民の第1世です。客家出身で客家語を話します。夫に先立たれ女手一つで5人の息子を育てあげました。家族間は北京語なので、おそらく北京語も話せると思うのですが、妻は祖母と話すときは客家語で話します。意思の疎通を行うには北京語でも問題ないのでしょうが、同じ方言で話した方が親近感がわきますね。確かに津軽弁で話すのと標準語で話すのでは違うので、なんとなくわかります。
日本人である私のことも、かわいがってくれます。自分の作ったお菓子や果物を食べてといってたくさんくれます。たまに中国語で何やら話しかけてくれるのですが、よく解らない素振りでいると、今度は違った方言で何やら話しかけてきます。それを聞いていた周りのみんなは笑っていました。おばあちゃん。おいら日本人なんだってば!
このようにマレーシアでは数種類の言語が常時行き交っている国です。スーパーなどでも店員は相手を見て言語を変えてきます。中国系の店員は相手が中国系ならば中国語で、マレー系ならマレー語または英語で対応するでしょう。私も中国系のショップへ入ると、店員に中国語で話しかけられます。KLのチャイナタウンを歩いているときは広東語で話しかけられました。 旅行やビジネス会話では英語を話せれば不自由しない国ではありますが、一歩踏み込んだ交流や商談を優位に運ぶきっかけとして相手の母語での会話が必要だと感じました。 |
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